医学部をはじめ、大学受験の合格には「繰り上げ合格」があります。本記事では繰り上げ合格の仕組みや、合格通知が届くタイミング、繰り上げ合格が出やすい医学部の特徴などについて解説します。
医学部を受験する人は、本命校やすべり止め校など複数の大学医学部を受験します。そこで、本命校とすべり止め校の両方に合格した場合は、すべり止め校の入学を辞退し、本命校に入学する人が大半です。そして、入学辞退者が出た大学では入学予定者に空きが出ます。その学校が不合格だった人を、追加として合格にするのが「繰り上げ合格」です。
合格には、「正規合格」と「補欠合格」、「繰り上げ合格」があります。正規合格は、受験後の合格発表の時点で合格することです。補欠合格は、正規合格者が入学を辞退した場合などに備えて、あらかじめ合格となる人を発表しておくものです。繰り上げ合格は、補欠合格者から決定します。
繰り上げ合格だと、入学後に正規合格者との差が出るように感じる人がいるかもしれません。しかし入学後は正規合格者も繰り上げ合格者も差がつくことはなく、同じ入学者として平等に学習に励めます。
繰り上げ合格の通知が届くのは、正規合格者が入学手続きや初年度納入金の支払いを終えるタイミングです。初年度納入金を支払わなかった場合に、入学辞退と判断して繰り上げ合格者を決定します。大学の受験要項に初年度納入金の納付期限日が記載されていると思われますが、その日から2〜3日の間に通知が来る可能性があります。
ちなみに、繰り上げ合格の通知は電話で入ることが多いようです。
また、国公立大学の合格発表後の段階で、私立大学では繰り上げ合格者を決定し、通知するケースもあります。なぜなら、国公立大学に合格したら、合格した私立大学の入学を辞退する人が多いからです。
補欠合格だった場合は、国公立大学の合格発表から2〜3日後に繰り上げ合格の通知が来るかもしれません。
繰り上げ合格の多い大学は、私立大学です。国公立大学は私立大学と比較すると学費が安いため、第1志望とする人が多く、国公立大学に合格したら、私立大学の入学を辞退します。
国公立大学の併願校として選ばれることが多い、東京慈恵会医科大学や順天堂大学、日本医科大学などは、入学辞退を加味して毎年多くの補欠合格者を選出しています。
逆に、繰り上げ合格が少ない大学は、国公立大学以外だと地方の私立大学や都市部の中堅大学が多いようです。これらの大学は受験者が限定されるため、入学辞退者が少なく、繰り上げ合格者も少ないといわれています。
繰り上げ合格の通知は電話連絡で入る可能性が高いため、連絡を取り残さないように注意が必要です。また、医学部受験を検討する際には、繰り上げ合格の多い大学を選ぶのもポイントの一つだといえます。
以下のホームページでは、医学部受験について幅広い情報を紹介しています。勉強法などについても解説していますので、医学部受験を検討されている方はぜひ参考にしてください。