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医学部浪人生の保護者の心得Q&A

医学部受験生を持つ親には悩みがつきもの。

子供にどう接すればいいのか、合格後に心配な学費や一人暮らしの場合の生活費。

予備校や万が一浪人した場合の対処法など、経済的な問題からお子さまのメンタルケアまで、不安は幅広く存在します。

ここでは医学部を目指すお子さまをサポートするときに起こる、保護者の悩みを見てみましょう。

浪人したいと言われたら……

医学部受験、現役で合格する割合は3割程度と言われています。

もしその年に不合格となって子供から浪人したいと言われたとき、考えるべきこととは何でしょうか。

浪人しても医学部合格は可能

医学部受験は非常に難関。

浪人生の割合も多く、医学部生のおよそ6割は浪人を経験しています。

学部全体で浪人生が占める割合が3割未満ということを考えると、かなり高い数値と言えるでしょう。

不合格になってしまったことに悲観的になる必要はないのです。

さらに私立であれば2浪、3浪という受験生も珍しくありません。

3浪以上が3割を占める大学もあり、熱意さえあれば十分に合格の可能性は残されています。

ただし、「宅浪で頑張る」と言っている場合はご注意を。

本人がよほど強い意志を持っていない限り、ペースメーカーとして受験をリードしてくれる予備校に通わせるほうがベターです。

学士編入・仮面浪人という選択肢も

世間体や新卒就職ができなくなる可能性が気になる場合は、「学士編入」や「仮面浪人」も選択肢のひとつです。

学士編入とは、学士の資格を持つ大学卒業者を、医学部の2~3年生に編入学させる制度のこと。

「ほかの学部で卒業したけれど医師になりたい」という強い意志のある者に対して門戸を開いています。

一方で仮面浪人は、一度ほかの大学・学部に通いながら次のチャンスを狙う方法です。

費用がかかることと、勉強が忙しいのは難点ですが、「浪人生」というプレッシャーから解放され、精神的に落ち着いて勉強を続けられます。

経済的な負担は?

一般に、大手予備校の医学部コースでは70万円前後から。

医学部専門の予備校になると年間200万円以上が必要です。

なかには年間で700万円を超す高額の予備校もあり、決して少ない負担ではありません。

とはいえ、予備校選びは丁寧なサポートを受けられることが第一です。

学費が安くて経済的な負担が減らせたとしても、教育の質が低かったり、いつも自習室が満席で勉強できなかったりという環境では、せっかくの予備校通いも無駄に。

受験に向け、1年間の浪人生活を有意義に過ごせる予備校を親子で探してみてください。

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浪人中の子供との接し方

子供のやる気を下げるNG行動

浪人生の生活は、予備校と家庭がほとんどを占めます。

特に親が医学部受験を控えるお子さまに与える影響は甚大です。

心配りを欠くことでストレスを抱え、受験勉強がおろそかになってしまうことのないようサポートをしてあげましょう。

プレッシャーをかける

浪人しているというだけで、お子さまは引け目を感じています。

「また次の年も受験に失敗するのではないか」という不安や、勉強がうまく進まない緊張感で常にストレスを抱えた状態です。

そんなお子さまに対し、「だらだらしないで勉強しなさい」「成績が下がっているみたいだけど」とプレッシャーをかけるのは避けること。

心配になってしまうのも道理ですが、本人も勉強しなければならないことは十分にわかっています。

また、「○○大学でなければ大学には行かせない」など、強制するような言葉で発破をかけるのも控えましょう。

医学部を目指すのはあくまでも本人の希望あってのこと。

お子さまの意思を尊重し、大切な人生の応援をしてあげる気持ちで臨みます。

人と比べる

「お兄ちゃんは現役合格したのに」「友だちはみんな浪人してないんでしょ」などと他人と比べるような言葉も禁物です。

子供たちは才能も性格もみんな異なります。

本人のペースを大切にする姿勢を忘れないようにしましょう。

過度に心配する

浪人生活は1年という長丁場。

成績が伸び悩むこともあります。

親が何度も勉強の進み具合を聞いたり、模試の点数を確認したりといった行動をとり続けるのは、お子さまにとって大きなプレッシャーです。

心細い様子は見せず、いつもどおりに受け止めてあげることで、お子さまも安心して勉強に取り組めます。

生活リズムを整えるサポートに徹しましょう

保護者の力が求められるのは勉強面ではなく、生活面でのサポートです。

特に生活リズムを整えることと食生活の管理は、一緒に暮らす親だからこそできること。

根を詰めすぎて夜型の生活になってしまうと、バイオリズムが狂って質の良い睡眠や食事がとれません。

朝起きる時間は決めておく、栄養バランスのとれた食事を作ってあげるといったことも、立派なサポートです。

ただし、過度に注意しすぎると、かえってお子さまの心の負担になってしまいます。

ほどほどを心がけましょう。

保護者のための受験ストレス対策

子供の将来にかかわる一大事、保護者も不安や緊張を覚えるのは自然なこと。

ただし必要以上に心配してしまうと、お互いに悪影響を与えてしまいます。

大切なのは、無理のない自然体な生活。

それまでの親子関係の延長線で、ちょっとした生活のサポートをプラスしてあげるくらいの気持ちでいましょう。

子供に無用な不安を与えないよう、自分なりのストレス解消法を持っておくと安心です。

不安感が強いようなら、朝の太陽を浴びながら軽い有酸素運動をするのがおすすめ。

保護者も受験のストレスを上手にコントロールしてみてください。

子供を信じてサポートを

子供も親も不安を抱えながら歩む浪人生活。

経済的な心配や合格への不安など、浪人を選んだ家族にとって大変な日々が続きます。

予備校の学費も決して安くはありませんが、まずは医学部に合格することを最優先に考えてください。

保護者として子供の頑張る気持ちを信じ、生活面やメンタル面のサポートをしてあげましょう。

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