MMI面接を導入している医学部が増えてきていることから、対策方法を知りたい受験生も多いのではないでしょうか。対話で受験生の思考を深掘りする面接手法がMMI面接です。ここでは、医学部受験におけるMMI面接の攻略方法について解説します。
複数のテーマが提示されるため、医療倫理や社会問題、時事ニュースなど、幅広い知識を身につける必要があります。学力を伸ばすだけではなく、医療の分野を中心に教養を身につけることが重要です。
論理的思考力を磨き、自分の意見を根拠とともに簡潔に説明する練習をしましょう。具体的なエピソードや経験を交えて話をする習慣をつけることも大切です。決まりきった文言を暗記しても歯が立ちません。日常生活で得た知見を自分の言葉で表現できるようになるには、練習がポイント。模擬面接やグループディスカッションなど、実践的な練習を積み重ね、コミュニケーション能力を伸ばしましょう。
そもそもMMI面接とは、「Multiple Mini Interview」のことで、複数のテーマについて対話を行う面接方法です。複数の面接実施場所であるステーションが設けられており、ステーションを回る形で面接を受けます。面接官と一定時間やり取りする従来の面接形式とは異なり、短時間で多くの異なるテーマについて異なる面接官と対話するのが特徴です。
テーマは、医療倫理やチームワークなど、絶対的な正解がない問題です。受験生の考え方が問われるとともに、対話を通して思考の論理性を判断されます。そのため、自分の意見を論理的に説明し、その結論に至った思考プロセスを明確に伝える能力が必要です。
さらに、短時間で異なる面接官と対話するため、柔軟なコミュニケーション能力も求められます。自分の考えを伝えるだけではなく、相手の意見を傾聴する態度や相手の雰囲気に合わせた対応力も評価項目です。
従来の面接形式より公平性が高く、受験生の多面的な能力を評価できる方法であるとして、近年、医学部受験で導入が進んでいます。
教養とコミュニケーション能力が問われるMMI面接ですが、時事や社会問題は膨大すぎて何を学べば良いのか戸惑うかもしれません。具体的にどのような対策をすればいいのかを紹介します。
基本は過去問です。過去問をチェックすれば、出題されるテーマの傾向が分かります。過去問の練習をしておくことで、本番の雰囲気も掴むことができ、本番でもゆとりが出るでしょう。緊張しすぎることなく、自分の考えをしっかりと話せます。
面接では、受験生が答えに迷うような問題が用意されていることも少なくありません。事前に問題の傾向を知り、心構えを作っておくことで、動揺せずに済みます。MMI面接は2回実施されるため、最初に失敗しても2回目に挽回することが可能です。失敗を引きずらない訓練もしておきましょう。
MMI面接は10分程度です。詳しいテーマの場合は短く感じる時間かもしれませんが、語ることができない場合は決して短くありません。思考が停止してしまった場合は、10分間の沈黙の時間が流れてしまいます。単純に答えられないようなテーマが出題されたときにも意見を伝えるためには、普段から抽象的な事柄について意見を述べる練習をしておくことが重要です。
日常的にさまざまなニュースに触れ、そのニュースに対して自分の意見を考える癖をつけておきましょう。ひとつの事柄をさまざまな角度から考えることで、論理的な思考力が養われます。
MMI面接では、第一に思考能力が見られています。質問の意図を掴むことが何より大切。知識がないテーマだったとしても、質問の意図から外れないよう言葉のキャッチボールをしていけば、まとまった意見を述べることは可能です。
途中で話が止まってしまっても、冷静に課題文を読み直してみてください。話題のヒントが見つけられる可能性があります。最後まで、とにかく諦めずに考え抜くことを意識してください。
「志望理由」「どんな医師になりたいか」などの基本的な質問には回答を準備しておき、予備校講師に確認してもらうといった対策が有効です。
近年導入が進んでいるMMI面接。ステーションを回り、異なる面接官と異なるテーマで対話をする面接方法です。テーマは多岐に渡るため、時事や社会問題にアンテナを張り広い教養を身につける必要があります。見られているのは、思考力とコミュニケーション能力です。日常的にニュースなどに意見を述べる練習をしましょう。日頃の訓練が大切です。
MMI面接では、即興で考える力が求められます。瞬発的な対話が得意な人に向いている面接です。熟考型の人は個人面接や集団面接の大学という選択肢も検討してみてください。