国際バカロレア入試は、国際バカロレア資格を持つ人を対象とした入試制度です。近年日本国内でも注目されていますが、情報が少ないのが現状です。医学部入試においても国際バカロレア資格を利用した入試枠を設ける大学が増えています。資格を持っていれば浪人生でも受験可能な大学・学部はあります。
国際バカロレア(IB)は、スイス発祥の教育プログラムで、考える力や国際的な視野を育てることが目的とし、多様な文化や価値観を受け入れられる人材の育成を教育方針に掲げています。
国際バカロレア入試とは、国際バカロレア資格(IBDP)を取得した人のみを対象とした入試制度です。この資格は国際的に通用する大学入学資格であり、国際バカロレア機構のプログラムを修了し卒業試験に合格した者に授与されます。
また、この入試は必ずしも「国際バカロレア入試」という名称ではなく、推薦入試や総合型選抜の出願条件に「国際バカロレア資格」が含まれている場合もあります。そのため、出願要件を事前に確認することが重要です。
国際バカロレア入試の出願要件は大学によって大きく異なります。海外在住期間、IBDPスコア、英語試験のスコアの有無など、求められる要件は様々です。
また、出願要件は年度ごとに変更される可能性もあるため、志望大学の最新の募集要項を確認することが重要です。一般的には下記のような試験があります。
必要な書類はIBDPの成績証明書、自己推薦書、評価書などですが、受験する大学によって出願要件が異なりますので事前に十分な確認をしてください。
多くの大学では二次試験で学科試験や小論文など、筆記試験があります。内容は大学により異なります。また、筆記試験をおこなわない大学もあるようです。
国際バカロレア入試には主に3つのメリットがあります。
1つ目は、志望大学の受験回数を増やせることです。国際バカロレア入試と他の入試制度との併願を認めている大学もあり、合格のチャンスが増えます。
2つ目は、共通テストが免除されることが多いことです。国際バカロレア入試の中には共通テスト前に合否を発表するものもあり、共通テスト対策の負担を軽減できます。
そして3つ目は、受験者数が少なく倍率が低い傾向があることです。国際バカロレア資格取得者のみが対象のため、他の入試形式に比べて倍率が低い傾向があります。
国際バカロレア入試は、全ての大学が実施しているわけではなく、学部も限定されることがあります。また、国際バカロレア資格取得者のみが対象となるため、一般入試に比べて募集人数が少ない傾向があります。
さらに、大学によっては出願条件として特定の検定取得やスコア保有が求められる場合があります。
出願書類の準備には時間がかかるため、一般選抜と併願する場合、時間的負担が大きくなります。これらのデメリットを理解した上で、国際バカロレア入試の受験を検討することが重要です。
ご紹介してきたように、国際バカロレア入試では浪人生でも受験できる大学や学部もあります。しかし、大学によって出願時期や試験日が異なるのでスケジュール管理が複雑になります。
最新の入試情報を正確に把握することが重要であり、その点で情報収集がしやすい予備校を活用するメリットは大きいでしょう。